研究基盤では標準化の枠組みとしてUIMAに準拠しており、利用者の好みのUIMA準拠の実行システムを用いることができます。たとえばKachako(下記参照)を用いれば、WebベースでGUIを用いたワークフローの作成・実行が可能です。
入試問題を入力する部分と、解答を出力し採点する部分は共通化が可能であるため、そのためのコンポーネントを提供します。また、ベースラインシステムとして、既存の質問応答システムをコンポーネント化したものを提供し、再利用しやすいようにしています。
試験問題の解答と採点
UIMAワークフローとして問題の読み込み、解答、採点を行うように以下のコンポーネントを提供します。
- 試験問題の入力
東ロボの提供する、試験問題の問題構造XMLデータや正答表XMLデータをUIMA形式に変換するコンポーネントを提供します。 - 解答器の作成とラッパ
基盤側では入出力を受け渡してUIMAと上記XMLとの相互変換を行うラッパープログラムを提供します。この場合、解答器の作成でUIMAの知識が必要とされることはありません。
解答器をUIMAのコンポーネントとして作成することもできます。解答器の内部構造を適切に分割してコンポーネント化すれば、共有や再利用が容易になります。 - 採点器
UIMAの形式に変換された正解と解答器の出力を比較して採点および視覚化するコンポーネントを提供します。
ベースラインシステムの構築
入試問題を解くことは質問に対して答える作業の一種といえるので、既存の質問応答システムの仕組みを応用できる可能性が高いため、既存の質問応答システムをコンポーネント化して提供します。ただし、既存の質問応答システムが想定する質問と答えは入試問題とは異なります。また科目によっては質問応答システムのごく一部だけ再利用したいという状況も想定されます。そのため単に質問応答システム全体をプログラムとして提供するのではなく、コンポーネントに分割して提供します。